リスティング広告を設定していく上で気になるのが
上限クリック単価(入札単価)をいくらに設定すれば良いのだろうというところです。
特にリスティング広告初心者にとっては
自身の目安というのが決まっておらず
「いくらに設定すればよいんだろう」
と悩むところですよね。
リスティング広告は
広告が表示されるたびに競合他社と入札を行い、
その結果に応じて広告の表示順位や表示回数が決まる仕組みで、
自分が支払うことができる最大の金額のことを上限クリック単価と呼びます。
上限クリック単価を高く設定すれば、
表示順位や表示回数が高くなりますが、
その分、1クリック当たりのコストも高くなります。
逆に上限クリック単価を低く設定すれば、
1クリックあたりのコストは抑えられますが、
その分、表示順位や表示回数も低くなります。
では、どのようにして適切な上限クリック単価を決めるのでしょうか?
そこで
このページでは上限クリック単価の目安となる決め方について解説していきます。
決め方に悩んでいる方はぜひご覧下さい。
キーワードプランナーで調べる
まず、上限クリック単価を決める前に、
自分が広告を出したいキーワードの市場状況を把握する必要があります。
そのためには、Google広告の標準ツールである
キーワードプランナーを利用すると便利です。
キーワードプランナーでは、自分が入力したキーワードに対して、
月間検索ボリュームや競合度、推定クリック単価などの情報を見ることができます。こ
れらの情報をもとに、自分の広告目的や予算に合わせて、
上限クリック単価の範囲を考えることができます。
例えば、「SEO対策」というキーワードで広告を出したいとします。
キーワードプランナーで調べてみると、
「SEO対策」の月間検索ボリュームは
約2万回、競合度は高、推定クリック単価は約300円という結果が出ました。
これは、「SEO対策」というキーワードは需要が高く競争も激しいため、
上限クリック単価も高く設定しなければならないことを意味します。
しかし、これはあくまでも目安の金額ですし
部分一致などの場合は
関連キーワードであればそれよりも低い金額でも表示されるため
予算に余裕がない場合や、広告目的がブランディングや認知度向上などであれば、
上限クリック単価を300円まで設定する必要はありません。
逆に、
「そのキーワードで必ず広告を表示したい」と
そのキーワードから成約を獲得したい意向があれば、
300円以上の上限クリック単価を設定することも考えられます。
なので
キーワードプランナーで出てくる
クリック単価はあくまでも目安として
自身の状況に応じて
入札額を決めていきましょう。
実際に運用してその結果で入札額を調整していく
上記のようにキーワードプランナーでクリック単価の目安を調べた後は
その情報をもとに、実際に広告を出してみましょう。
というのも
さっきも書いた通り
キーワードプランナーの上限クリック単価はあくまで目安ですので、
実際の運用結果によって調整する必要があります。
広告を出した後は、以下のような指標をチェックしてみましょう。
- インプレッション:実際に広告が表示された回数。
- クリック率(CTR):広告が表示された回数に対するクリックされた回数の割合。この数値が高ければ高いほど広告がユーザーの興味を引いていることを示す。
- 上部掲載率:広告が検索欄の上部に表示される割合。高いほど上位に頻繁に表示されていることを示す。
- インプレッションシェア:自分の広告が表示された回数に対する、表示される可能性があった回数の割合。高いほど広告が多く表示されていることを示す。
- コンバージョン率(CVR):クリックされた回数に対するコンバージョン(成約や問い合わせなど)された回数の割合。高いほど広告が効果的に働いていることを示す。
- コンバージョン単価(CPA):コンバージョンされた回数に対するコストの割合。低いほどコスト効率が良いことを示す。
これらの指標を見ながら、自分の広告目的や予算に応じて、
上限クリック単価を上げたり下げたりしてみましょう。
例えば、クリック率やコンバージョン率が低く、コンバージョン単価が高い場合は、
上限クリック単価を下げてみると良いでしょう。
逆に、
広告表示回数やクリック数、
インプレッションシェアや上部掲載率が低く、
予算に余裕がある場合は、上限クリック単価を上げて
より広告が表示されるように調整してもよいでしょう。
ですので
キーワードプランナーの数値はあくまでも目安と割り切って
実際は
広告運用した後に細かい調整をしていくことが重要です。
自動入札に任せてみるというのも1つの手
また、
「自分では適切な上限クリック単価が分からない」という方は
自動入札に任せてみるというのも1つの手です。
自動入札とは、Google広告が自動的に最適な入札額を決めてくれる機能です。
自動入札では、以下のような種類があります。
- クリック数の最大化:予算内で可能な限り多くのクリック数を獲得する
- 目標インプレッションシェア:指定した表示順位やインプレッションシェアに近づくように入札する
- コンバージョン数の最大化:予算内で可能な限り多くのコンバージョン数を獲得する
- 目標コンバージョン単価:指定したコンバージョン単価に近づくように入札する
- コンバージョン値の最大化:予算内で可能な限りコンバージョン値を高めるように入札する
- 目標広告費用対効果:指定した広告費用対効果に近づくように入札する
これらの自動入札では、Google広告が過去の運用データをもとに、
自分の広告目的に応じた最適な上限クリック単価を決めてくれます。
そのため、手間が省けるだけでなく、効果的な広告運用ができる可能性が高まります。
ただし、自動入札を利用するには、以下のような注意点があります。
- 自動入札は、運用データが十分に蓄積されていることが前提です。データが少ない場合は、自動入札の精度が低くなります。
- 自動入札は、適切な目標値を設定することが重要です。予算や目標値が不適切な場合は、自動入札の効果が出ません。
- 自動入札は、一度設定したら放置するのではなく、定期的に結果を確認して見直すことが必要です。自動入札でも、市場状況や競合他社の動向によって、最適な上限クリック単価は変わります。
まとめ
以上、適切な上限クリック単価の決め方について解説しました。
上限クリック単価は、広告の表示順位や表示回数、コストや効果に大きく影響する重要な要素です。
そのため、
キーワードプランナーで市場状況を把握したり、
実際に運用して結果を見たり、
自動入札を活用するなどして
適切な運用をしていくことが重要です。
ぜひ参考にしてみてください。